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パワーポイントの図とグラフの貼り付けオプション|種類と利用ケース

ステッカー貼り付け

Excelで作った表やグラフをパワーポイントに貼り付ける際に、「貼り付けオプション」というものを選ぶことができます。

あまり意識せずに選んでいる人も多いですが、適切な貼り付けオプションを使っていないと、デザイン性が悪くなるだけではなく、知らないうちに見せたくないデータまで入ってしまうこともあるんです。

 

この記事ではパワーポイントにおける貼り付けオプションの種類、それぞれの特徴、おすすめの貼り付けオプションを紹介していきます。

表とグラフそれぞれで貼り付けオプションの種類とおすすめの方法を記載しているので、どちらか一方だけ知りたい人は目次から対象の項目にジャンプして読んでください。

 

表(テーブル)の貼り付けオプション

表(テーブル)の貼り付けオプションの種類

Excelで作成した表(テーブルとも言います)をパワーポイントに貼り付ける際には、下記4種類のオプションがあります。

 

表の貼り付けオプションの種類

  • 貼り付け先のスタイルを使用 (規定)
  • 元の書式を保持
  • 埋め込み

 

基本は「元の書式を保持」がおすすめ

表を貼り付ける時にどのオプションを選んだら良いかわからない場合は、とりあえず「元の書式を保持」を選ぶのがおすすめです。

 

「元の書式を保持」にしておけば

  • Excelで設定したフォントサイズなどが活かせる
  • ブックごと意図しないデータが埋め込まれることがない
  • 後からパワーポイント上で数値や書式の修正ができる

という点がメリットになります。

 

表の貼り付け

 

その他の貼り付けオプション

「元の書式を保持」以外の貼り付けオプションの特徴はそれぞれ下記の通り。

 

社内限定の資料などで元となるExcelファイルの閲覧と編集を可能にしたい場合は「埋め込み」、表の内容やスタイルを完全に固定したい場合は「図」のオプションが適しています。

 

貼り付け先のスタイルを使用 (規定)

パワーポイントで表を貼り付けるときの既定のオプションです。

貼り付け先のスタイルを使用する場合はスライドマスタで設定しているテーマカラーに合わせた背景色の表ができますが、ハッキリ言ってデザイン性は低いです。

 

貼り付け先書式での表ペースト

 

Excel側でフォントサイズ、太文字、色などの変更をしている場合もその設定が反映されないので、基本的には推奨していない貼り付けオプションになります。

 

埋め込み

「埋め込み」のオプションを選んだ場合、表の見た目は本記事で推奨している「元の書式を保持」と同じになります。

ただし、Excelのブックごとパワーポイントファイルに埋め込まれることになるので、

  • 貼り付けた表以外のデータも(見えないところに)挿入される
  • 数値や書式の設定は埋め込んだExcelファイル内で行う

というのが違いになります。

 

ブックごと表以外のデータも埋め込まれるので、表だけを貼り付けるよりも当然ファイルサイズも重くなります。

上でも書いた通り、社内資料などでExcelのデータ閲覧&編集も可能にしたい場合は適した貼り付け方法ですが、それ以外の場合は避けた方が良いでしょう。

 

図で貼り付ける場合は、表の見た目をした画像を貼り付けることになります。

画像になると数値や書式の編集はできなくなるので、表の内容やスタイルを完全に固定したい場合に限りこの貼り付けオプションを使用するのが良いでしょう。

 

テキストのみ保持

「テキストのみ保持」のオプションを選択すると、表や図ではなく、テキストデータのみがペーストされます。改行とタブ区切りが入るので一応表っぽい見た目にはなりますが、このままだと見づらい場合が殆どです。

 

テキストでの表ペースト

 

あまり使うケースは無いと思いますが、2~3セル程度のデータだけコピペしたい時などはこの貼り付けオプションを使っても良いでしょう。

 

グラフの貼り付けオプション

グラフの貼り付けオプションの種類

Excelで作成したグラフをパワーポイントに貼り付ける際には、下記5種類のオプションがあります。

 

グラフ貼り付けオプションの種類

  • 貼り付け先テーマを使用しブックを埋め込む
  • 元の書式を保持しブックを埋め込む
  • 貼り付け先テーマを使用しデータをリンク (規定)
  • 元の書式を保持しデータをリンク

 

基本は「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」がおすすめ

グラフの貼り付けオプションでどれを使えば良いかわからない場合は、「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」でペーストしておけば大丈夫です。

これは既定の貼り付け方法なのですが、このオプションが優れている理由は下記の通りです。

 

「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」のメリット

  • スライドマスタで設定したテーマカラーやフォントで貼り付けできる
  • 貼り付け元のExcelでデータを編集すれば連動して更新できる
  • ブックごと不要なデータを埋め込まない

 

スライドマスタで設定したテーマで貼り付けできる

Excel側とPowerPoint側のテーマカラーが異なる場合でも、貼り付け先、つまりPowerPoint側のテーマ設定に則ってカラーが設定されます。いちいちPowerPoint上でカラーを変更しなくてもトンマナを揃えることができます。

 

貼り付け元のExcelでデータを編集すれば連動して更新できる

データをExcelで管理している場合、Excel上でデータを修正すれば、それをPowerPointにも反映させることができます。

データの更新が必要になることが多い場合は、2ファイルを同じ内容で更新するのは大変なので連携しているのは助かります。

 

ブックごと不要なデータを埋め込まない

「ブックを埋め込む」オプションで貼り付けた場合は、貼り付けるグラフだけでなく、貼り付け元ExcelブックのデータがすべてPowerPointファイルに埋め込まれます。これにはExcel内に入っている外部の人には見られたくないデータや計算式も含まれてしまいます。

その点「データをリンク」はExcelファイルが無ければ元データを見ることはできないので、意図しないデータが流出するリスクを低減することが可能です。

 

「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」の注意点

データのリンクには元ファイルが必要

グラフを作成したExcelファイルと連動してデータを更新することが可能ですが、そのためには対象となるExcelファイルが貼り付けた時と同じフォルダにあり、且つアクセスできる状態である必要があります。

つまり、PowerPointファイルだけを送っていたり、Excelファイルを移動させたりしてしまうと、データの編集ができなくなる点に注意が必要です。

 

その他の貼り付けオプション

「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」以外の貼り付けオプションの特徴はそれぞれ下記の通りです。

 

表の貼り付けの時と同様に、社内限定の資料などで元となるExcelファイルの閲覧と編集を可能にしたい場合は「ブックを埋め込む」オプションを使うのが良いでしょう。

また、データ量が多く重くなってしまうグラフの場合は、「図」のオプションで画像として貼り付けるのがおすすめです。

 

貼り付け先テーマを使用しブックを埋め込む

このオプションは貼り付け先のテーマを使用するので、カラーはスライドマスタのテーマカラーになりますが、ブックごとPowerPointファイルに埋め込む形になります。

埋め込むブック内に流出NGなデータが無く、且つ資料を開いた人がデータを編集できた方が良いケースに使用しましょう。

 

元の書式を保持しブックを埋め込む

Excelで設定した書式を維持しつつ、Excelのブックごと埋め込むオプションです。

ブックごと埋め込みたい場合は上の「貼り付け先テーマを使用しブックを埋め込む」を使えば良いので、基本的に出番は無いと思ってよいでしょう。

 

元の書式を保持しデータをリンク

この記事で推奨している「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」とほぼ同じですが、貼り付け先のPowerPointではなく、元となるExcelファイルの書式を保持する貼り付けオプションです。

Excel側で完璧に仕上げていればこの貼り付けオプションでも良いですが、基本的には使わないと思っていて問題ありません。

 

「図」のオプションはグラフを画像として貼り付ける場合に使用します。

貼り付けた後は画像データになるので、書式や数値の修正は一切できなくなります。

 

グラフのデータが重すぎる場合や、データを編集されたくない場合などに活用できるでしょう。

 

まとめ

貼り付けオプションは表とグラフで選択肢が異なりますが、基本的には

  • 表は「テキストのみ保持」
  • グラフは「貼り付け先テーマを使用しデータをリンク」

がおすすめです。

 

「埋め込み」または「ブックを埋め込む」のオプションはExcelファイルごとPowerPointファイルに埋め込みます。後からExcelファイルを開いてデータを編集することが可能な反面、意図しないデータが流出してしまうリスクがあることを覚えておきましょう。

 

また、数値や書式を編集することが無いものは「図」を選択して画像として貼り付けると良いですね。

 

基本的にはおすすめの貼り付けオプションを使いつつ、状況に応じて最適なオプションを使っていきましょう。

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